彼女は何か言いたげ。

口にだすほどでもないことを言葉にする

ネタバレ注意!コンビニ人間を読んだ感想

はるです。

お願いランキングでも紹介されてた芥川賞受賞作品の「コンビニ人間」を読みました。

急いで読んだので、細かいところまでは覚えてないのですが、読んでいて思うところがいくつかあったので感想を書いていこうかと思います。

なお、なるべくネタバレしたくないのですが、多分ネタバレが一部あると思うので、これから読む予定の方や気になってる方はあまり見ないほうがいいと思います。

 

ここから先は自己責任でどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お願いランキングでは、この本のラストは人によってハッピーエンドだったりバッドエンドだったり、感じ方が違うかもしれないと紹介されてました。

私も読む前に、すでに読んだ彼氏から「結末はどう受け取ったらいいかわからないけど、ハッピーエンドだって思った人とは付き合えない」と言われました。

 

「私がハッピーエンドだって思ったらもしや交際終了か?別れた原因はコンビニ人間か?」と不安になりながら読みましたが、読み終わって少しホッとしました。

私はハッピーエンドでもバッドエンドでもないと思います。

主人公を自分の親族や知人に置き換えると、あの終わり方はバッドエンドに近いと思います。

それこそもしあの話に続きがあって、そうしたら妹はなんて思うのでしょう。

きっと悲しみますよね、それか困惑とか、とにかく喜びませんよね。

でも、主人公を知らない何処かの人間としたら「まあそれはそれでいいんじゃん?お前のこと知らないけどやりたいんでしょ?良かったじゃん」みたいな感覚になると思います。

もしかしたら知らない人にも「いや、それはヤバイよ」みたいなこと言う人もいるかもしれませんが、そういうお節介は私は嫌いなので無視します。(知らない人のことをズケズケ言う人は言いたいだけなので、もし周りにそういう人がいたら無視してあげてください)

 

私がハッピーエンドでもバッドエンドでもないと思うのは、そのどちらにもなれないからだと思います。

多分私自身が本を読んでいる瞬間だけ、古倉さんになってしまったんだと思います。

 

古倉さん(下の名前忘れちゃったよごめん)の考えることの半分くらいは同じことを考えていてショックを受けました。

小鳥が死んでたときに食べようとは思いませんし、喧嘩している人たちを止めるために殴ったりもしません。

でも、ずっとこの世界にある常識を疑いながら生きていたのは事実です。

そんなに大層なことは考えてないんですけどね。

 

たまにバイト先で常識に浸かってしまった人たちが私を苦しめてくるときがあるので、コンビニ店員の他の登場人物たちを私はバイト先の人間に換えて読んでいました。

 

もしかしたら私は白羽さんのような人間かもしれません。

でも彼のように金に意地汚いとか、世の中を異常に恨んだりはしません。

もしかしたら白羽さんと古倉さんを足して二で割ったような人間なのかもしれません。

どちら側にも共感しつつ深いところでは「私は流石に古倉さんほどではない」とか「白羽さんほど行き過ぎた考えは持ってないな」とか思いました。

 

少し話は変わりますが、「普通の人は普通じゃない人を裁判したがる」とか「修復される」とかそういう言葉にすごく恐怖を感じました。

私も矯正されて普通の人間にされたのかもしれないと思うと怖くなりました。

 

古倉さんの場合は、ねじ曲がっている感覚をコンビニ店員として矯正した結果、自分の人生としてではなくてコンビニ店員としてしか生きていけなくなってしまったんだろうなと思いました。

でもそれは古倉さんという人間は死んでるのと同じなのではないかとも思います。

白羽さんはかろうじて首の皮一枚で自分の人生を生きようとしています。

白羽さんは生産性の無い人間だなと個人的に感じたのですが、最後まで自分らしさを追うために古倉さんを使って何もせずに、しかも普通の人から罪に問われずに生きようとしていたように感じます。

 

 

 

 

 

いろいろ考えたんですけど、ずっとこの小説のことを考えていたらマジで自分が殺されそうなのでこの話のことは忘れてゲームやりながら夜更かししようと思います。